2025/03/03 13:24
小生はたまに録音クオリティの批判はしますが、演奏に関しての批判はほとんどしません。
理由は簡単、年齢やその時々の環境によって、最初「なんだ、これ?よくない」と思っていた演奏録音が、かなり時間を経て聞き直して、自分の評価が変わってしまうことがあるからです。
まあ、ずっと「これは好きではないな」と言う演奏録音もありますが、自分の経験不足や体調の変化、年齢によるイメージの変化もありますので、批判はしないでそのまま持っておくということも少なくありません。
小生が批判しても、だれも得しませんしね(^^;。
ヘルベルト・フォン・カラヤンと言う指揮者は、小生がクラシック音楽を聴き始めたころから、ずっとスーパースターでしたので、折に触れ、反発するにしろ共感するにしろ、長く聞いてきたようなところがあります。
その夥しい録音の中で、なかなか理解できないものの中に、ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」がありました。
小生は、もともとあまりにテンポの遅い「田園」よりも、快適速度ともいえる「田園」が好きで、例えばエーリッヒ・クライバー指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の古い録音や、クラウス・テンシュテットのEMIへの正規録音などを「田園」のマイ・フェヴァリッツとして聞いてきました。
でも、カラヤンの「田園」は正規セッション録音だけでも4種類は聞いてきているのですが、どれもそれらよりもテンポがかなり速く、あまりにも快速すぎる「田園」は好みではありませんでした。
他の交響曲ではそういうことはなかったのですが。
ところが、それが覆ったのは1960年代のDGへの最初の全集盤録音でした。
2年ほど前、手術のために入院中、小型のCDプレーヤーとカラヤンの1960年代のDGへの最初のベートーヴェン交響曲全集(箱入りで薄かったため)を持って行き、時間のある時に順番に聞いていた時です。
なんと、9曲ある交響曲で、一番気に入って何回も聞いたのが「田園」の録音だったのです。
それまで、快速運転のスポーツカーに乗っている「田園」のイメージが強かったのですが、起伏のある田園風景に流れる風を体感しているようなイメージに変わったのです。
「あ、これは田園に吹く風だな」と思って聞いていて、その快速テンポが気にならなくなったというより、心地よくなったのでした。
入院中の心理状態もあるのかも知れませんね。
とにかく、その表情が生き生きとして感じられたのでした。
現在出品中のカラヤンの「田園」は、1976年10月19日の録音となっていますが、これも気に入っています。
カラヤンと言うと、年配の方は「帝王カラヤン」の負のイメージが強い方もおられますが、何回も聞いてみるべきでしょうね。
やはり大指揮者だったと思います。
音楽から得るイメージは演奏録音を聞くその時々、環境で変わってしま顕著な例でした。
