2025/04/10 17:48
フォーレのレクイエムはアンドレ・クリュイタンスの録音が定番でしたが、小生が浪人生活を終えて大学に入りたての頃、ミシェル・コルボ盤がリリースされました。
コルボは何度か同曲を録音していますが、1973年に日本でリリースされた最初の録音です。
実はこのLP、元はジャケット買いだったのです。
小生は大学では彫刻を専攻していましたので、ジャケットのミケランジェロ作「ロンダニーニのピエタ」像はすぐ分かりました。
未完成で粗削りながら(弟子が顔を削ったという話もありますが)、なんだか悲しみがジワっと伝わってくるような作品です。
レコードを持って帰って聞いてみて、その少年合唱の清浄で甘美な合唱の響きに陶然となりました。
この響きには影響されますよ(^^;。
後に、さまざまなフォーレ:レクイエムを聞きましたが、いまだに、この厳かでいて、しかもコルボ盤の清浄な録音には出会えていません。
他の録音の中では、管弦楽をオルガンに替えた演奏録音が一番しっくりきたかな。
フォーレのレクイエムはLPやCDを含め、同曲の録音を見つけるたびに買っていた時期がありましたので、一時、棚にフォーレ:レクイエム・コーナーができそうなほど溜めたことがありますが、やはり、結局コルボの最初の録音に戻ってしまいます。
これも、国内盤ではあっても、CDよりもLPの方が音はいいですね。
死ぬときにどの音楽を聞きたいですか?と言う質問に、このレコードを挙げておられる方が多いのも納得できます(小生は少々違いますが)。
